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【調査】葉酸の多い果物86種類のデータを公開:一番葉酸が多いフルーツはドリアン・ライチ・いちごです。

最近はテレビCMや雑誌でも葉酸を摂ることの大切さがよく紹介されるようになりました。特に日本人は葉酸をはじめとするビタミン・ミネラルの摂取量が少ないことも問題になっていますね。

でも葉酸はどんな食べ物にどれぐらい含まれているのでしょうか。「〇〇には葉酸が多い」といった宣伝文句を聞いても具体的に何グラム含まれていて、それが他の食べ物と比べた時にどれぐらい多いかについてはあまり言及されることがありません。

そこで今回は葉酸の含有量について、フルーツ86種類を対象に葉酸含有量ランキングを調査・作成してみました。どの果物にどれだけ葉酸が入っていて、どれぐらい食べれば必要な分が取れるのか参考にしてみてください。

葉酸の推奨摂取量は1日240μg以上

厚生労働省が公開している日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要:葉酸

厚生労働省が公開している日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要:葉酸

具体的にフルーツの名前をあげる前に、葉酸について簡単に紹介しておきます。すでに葉酸の摂取目安量について知っている方は読み飛ばしてもらっても構いません。


厚生労働省が公開する日本人の食事摂取基準(2015年版)概要では、男性・女性18歳以上の葉酸摂取必要量が200μg、推奨量は240μgとなっています。

必要量とは最低限必要な量なので、目指すべきは推奨量である240μgとなります。ただし、妊娠を計画する女性・妊娠の可能性のある女性は摂取量がさらに増えます

1 妊娠を計画している女性、または、妊娠の可能性がある女性は、神経管閉鎖障害のリスクの 低減のために、付加的に 400µg/日のプテロイルモノグルタミン酸の摂取が望まれる。

引用:日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要 – 25ページ(https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

日本でも2000年に厚生労働省から神経管閉鎖障害のリスク低減のために妊娠の可能性がある女性は通常の食事からの葉酸摂取に加えて、いわゆる栄養補助食品から1日400μgの葉酸を摂取するよう通知が出されました。

引用:葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果 – 葉酸と神経管閉鎖障害(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-002.html

妊娠を計画する女性・妊娠の可能性のある女性が摂取しなくてはいけない量は通常の240μgに400μgプラスした640μg。これだけの量を摂るには食品だけでなく栄養補助食品(サプリメント)からの摂取が推奨されているのです。


普通の人なら240μg、妊娠の可能性のある人は640μg。この数値を覚えた上でこれから紹介するフルーツの葉酸量をみていってください。

葉酸の多い果物はドリアン、ライチ、いちご

葉酸の多い果物ベスト10
果物名 葉酸含有量
ドリアン 150 μg
ライチ 100 μg
いちご 90 μg
チェリモヤ 90 μg
アボカド 84 μg
マンゴー 84 μg
まくわうり 黄肉種 50 μg
まくわうり 白肉種 50 μg
グーズベリー 47 μg
アセロラ 酸味種 45 μg
アセロラ 甘味種 45 μg

葉酸が一番多く含まれているフルーツはドリアン。100gにつき150μgの葉酸が含まれています。

果物の王様ドリアンは葉酸の王様でもあるようです。

果物の王様ドリアンは葉酸の王様でもあるようです。

続いて2位がライチ(100μg)、3位がいちご(90μg)となっています。

ドリアンやライチはあまり日本では食べる機会がないので葉酸摂取に向いているとは言えませんが、3位のいちごなら普通の家庭でも食べることはありますね。

【果実類】いちご 生のカロリーと栄養成分一覧【34kcal】

だいたいイチゴ1パックあたり250g〜300g分のイチゴが入っているので、これなら葉酸も取りやすいです。

他に葉酸がたくさん含まれている果実は、アボカド、マンゴー、グズベリー、アセロラなど。日本で栽培されている果物というよりも、南国のフルーツに多く含まれていると考えてもいいかもしれません。

葉酸が少ないフルーツは林檎・ブドウ・桃など

先ほど紹介した南国のフルーツには100gあたり約50〜100μgの葉酸が含まれていることが分かりました。では、同じ果物でも葉酸が少ないものはどんなフルーツでしょうか。

同じ果物でもこんなに栄養素が違うんだと驚くはずです。

葉酸の少ない果物ベスト10
果物名 葉酸含有量
ざくろ 6 μg
中国なし 6 μg
なし 日本ナシ 6 μg
もも 5 μg
ラフランス(洋ナシ) 4 μg
ぶどう 4 μg
すいか 赤肉種 3 μg
すいか 黄肉種 3 μg
りんご 皮つき 3 μg
キワノ 2 μg
あんず 2 μg
りんご 皮むき 2 μg

葉酸が一番少ないフルーツは林檎、杏、キワノの3種類。どれも100gあたり2μgしか葉酸が含まれていません。上の表の中にあるリンゴや桃、梨はよく食べる人も多く、栄養もありそうなイメージですが、葉酸の含有量に関してはかなり少ないです。

単純に数値で比較すると、りんごとイチゴの葉酸量は45倍。イチゴ100gを食べた時に取れる葉酸90μgをリンゴだけで取ろうとすると、食べなくてはいけないリンゴの量は4.5kgです。

この違いをみても分かるように、葉酸を果物から取りたいなら、どのフルーツに葉酸が含まれているのかをメモしておく必要があります。

葉酸と鉄分を一緒に取れる果物はグズベリー

葉酸を必要としている人は大抵の場合、鉄分も不足しています。たくさんあるミネラル・ビタミンの中でも葉酸と鉄分は普段の食事から取りにくい栄養なのです。

そこで、先ほど調査した果物データの中から、葉酸と同時に鉄分を取れる果物をピックアップしてみました。

葉酸と鉄分が多く含まれるフルーツ
果物名 葉酸含有量 鉄分含有量
アボカド 84 μg 0.7 mg
グーズベリー 47 μg 1.3 mg
アセロラ 酸味種 45 μg 0.5 mg
アセロラ 甘味種 45 μg 0.5 mg
ラズベリー 38 μg 0.7 mg

葉酸と鉄分がどちらも豊富に含まれている果物は上記の5つです。ピックアップの基準としては、100gあたりの葉酸量が30μg以上、鉄分量が0.5mg以上のものだけを選んでいます。

この中で特に注目したいのが、グズベリー(西洋すぐり)です。グズベリーはフルーツの中でもっとも鉄分を多く含んでいる果物でありながら、それと同時に葉酸の含有量も全体の9位です。

なかなかスーパーや八百屋さんでは目にする機会こそないものの、通販ショッピングを使えばグズベリーが手に入ることもあるのでチェックしてみることをおすすめします。

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果物だけで葉酸を400μg超摂るのは無理

ここまで葉酸を多く含むフルーツを紹介してきましたが正直、フルーツだけで1日に必要な葉酸を摂取するのは大変です。

普通の成人では240μg、妊婦さんなら240+400μgが必要とされる葉酸ですが、いくら葉酸が豊富なイチゴを食べたとしても、十分な栄養を摂るには、毎日イチゴを2パック以上食べる必要が出てきます。

これはさすがに無茶ですし、これだけ多量の果物を摂取すると果糖過多の恐れも十分あります。

なので結論として言えるのは、果物だけで葉酸を全部摂るのは無謀であり、ベストなのは葉酸を手軽に取れるサプリメントと自然の葉酸を含んだ果物とを両方使うことです。

サプリメントなら葉酸は簡単に取れる

果物だと200g〜300g食べてようやく摂取できる葉酸でも、サプリメントであれば1粒、2粒飲めば簡単に必要量を摂取できます。

ただ、人によってはサプリメント由来の合成ビタミンだけでは心配と感じる人もいると思うので、私からの提案は果物とサプリメントを併用する方法です。

もちろん耐用上限量の900μg〜1000μgを超えるほど葉酸を過剰摂取してはいけません。しかし、果物だけでは摂取しきれない部分をサプリに頼ることは問題ありません。

果物の葉酸含有量を一覧比較

このページでは葉酸の多い・少ない果物をランキング形式で紹介してきました。今回紹介しきれなかった果物も含めた全86種類のフルーツの葉酸含有量を最後に掲載しておくので興味のある方はぜひご覧ください。

葉酸の多い順に果物をランキング
果物名 葉酸含有量
ドリアン 150 μg
ライチ 100 μg
いちご 90 μg
チェリモヤ 90 μg
アボカド 84 μg
マンゴー 84 μg
まくわうり 黄肉種 50 μg
まくわうり 白肉種 50 μg
グーズベリー 47 μg
アセロラ 酸味種 45 μg
アセロラ 甘味種 45 μg
ドラゴンフルーツ 44 μg
パパイア 完熟 44 μg
さくらんぼ 米国産 42 μg
グァバ 赤肉種 41 μg
グァバ 白肉種 41 μg
ラズベリー 38 μg
パパイア 未熟 38 μg
さくらんぼ 国産 38 μg
にほんすもも 37 μg
キウイフルーツ 緑肉種 36 μg
ホワイトサポテ 36 μg
すだち 35 μg
プルーン 35 μg
ネーブルオレンジ 34 μg
オロブランコ 34 μg
オレンジ 福原オレンジ 32 μg
バレンシアオレンジ 32 μg
メロン 温室メロン 32 μg
キウイフルーツ 黄肉種 32 μg
レモン 31 μg
あけび 30 μg
せとか 29 μg
セミノール 27 μg
やまもも 26 μg
バナナ 26 μg
なつみかん 25 μg
メロン 露地メロン 緑肉種 24 μg
メロン 露地メロン 赤肉種 24 μg
きよみ 24 μg
みかん 温州みかん 早生(じょうのう) 24 μg
みかん 温州みかん 早生(砂じょう) 24 μg
アテモヤ 23 μg
いちじく 22 μg
みかん 温州みかん 普通(じょうのう) 22 μg
みかん 温州みかん 普通(砂じょう) 22 μg
ゆず 21 μg
キンカン 20 μg
かき 渋抜き柿 20 μg
マンゴスチン 20 μg
イヨカン 19 μg
はるみ 19 μg
かき 甘柿 18 μg
しらぬひ(デコポン) 17 μg
さんぼうかん 16 μg
ひゅうがなつ 16 μg
ぶんたん 16 μg
はっさく 16 μg
あけび 果皮 16 μg
グレープフルーツ 白肉種 15 μg
グレープフルーツ 紅肉種 15 μg
ぐみ 15 μg
ぽんかん 13 μg
かわちばんかん 13 μg
ひゅうがなつ 13 μg
かりん 12 μg
ネクタリン 12 μg
ブルーベリー 12 μg
マルメロ 12 μg
パインアップル 11 μg
スターフルーツ 11 μg
びわ 9 μg
うめ 8 μg
ハスカップ 7 μg
ざくろ 6 μg
中国なし 6 μg
なし 日本ナシ 6 μg
もも 5 μg
ラフランス(洋ナシ) 4 μg
ぶどう 4 μg
すいか 赤肉種 3 μg
すいか 黄肉種 3 μg
りんご 皮つき 3 μg
キワノ 2 μg
あんず 2 μg
りんご 皮むき 2 μg

*データの参照元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

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