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一番低脂質で高たんぱく質な肉は何肉?魚介類と肉類の中で最強の筋トレ食材は春カツオ・クジラ肉・カエル肉です。

筋トレをしている人やダイエット中でカロリー計算をしている人なら誰しもが気になるであろう疑問。

一番低カロリー・低脂質かつたんぱく質が豊富な肉は何肉なのか?

一般的には鶏肉のささみや、人によっては馬肉が一番、牛肉のヒレ肉が一番と言う人もいるでしょう。しかし、今回実際に肉類のデータを総ざらいして比較した結果、一番低カロリーかつ高タンパクな食材は鶏肉でも牛肉でも、馬肉でもないことが分かりました。

今回はカロリーの低さ、脂質の低さ、たんぱく質の多さ、これら3点を基準として最も筋トレ向き・ダイエット向きな肉類は何か調べた結果を紹介します。

鹿肉(ニホンジカ)、ウサギ肉、ハト肉、牛肉(ヒレ肉)、スズメ肉、豚肉(ヒレ肉)、鶏むね肉、牛肉(ランプ)、鶏ささみ肉、鹿肉(赤しか)、馬肉、キジ肉、ヤギ肉、クジラ肉、シチメンチョウ肉、鴨肉(皮なし)、ホロホロ鳥肉、カエル肉

比較対象とするのは上記18種類の肉類。

選考基準として生肉100グラムあたりのカロリーが150kcal以下のもののみとしています。例えば牛肉の中でも最も脂質量が少ないヒレ肉(赤身)でさえ100グラムあたり133kcalなので、肉類の中で150kcal以下というのがどれだけ低カロリーかよく分かると思います。

それではまず18種類のカロリーを一覧で並べます。上からカロリーが高い順となっています。

一番カロリーの低い肉はカエル肉、2位はホロホロチョウ

下記の表は生肉100グラムあたりにどれだけエネルギーが含まれているかを一覧にしたものです。

肉の名前 エネルギー(kcal)
鹿肉(ニホンジカ) 147 kcal
ウサギ肉 146 kcal
ハト肉 141 kcal
牛肉(ヒレ肉) 133 kcal
スズメ肉 132 kcal
豚肉(ヒレ肉) 130 kcal
鶏むね肉 121 kcal
牛肉(ランプ) 121 kcal
鶏ささみ肉 114 kcal
鹿肉(赤しか) 110 kcal
馬肉 110 kcal
キジ肉 108 kcal
ヤギ肉 107 kcal
クジラ肉 106 kcal
シチメンチョウ肉 106 kcal
鴨肉(皮なし) 106 kcal
ホロホロ鳥肉 105 kcal
カエル肉 99 kcal

一番カロリーが高いのはなんとカエル肉。日本ではあまり食べられる機会がなく、人によってはゲテモノ料理と考える人もいるカエルがなんとカロリーランキングでは最も低カロリーです。

100グラムあたりのエネルギーはわずか99kcal。牛ヒレ肉が133kcal、鳥ささみ肉が114kcalというのをみるとどれだけ低カロリーかがよく分かります。

三大肉(牛豚鶏)以外の肉類に注目

ここで注目したいのはいわゆるメジャーな肉類以外の食材です。ジビエ料理や日本ではあまり食されないような肉ほどカロリーが低くなっています。いくつか抜き出してみましょう。

肉の名前 エネルギー(kcal)
馬肉 110 kcal
キジ肉 108 kcal
ヤギ肉 107 kcal
クジラ肉 106 kcal
シチメンチョウ肉 106 kcal
ホロホロ鳥肉 105 kcal
カエル肉 99 kcal

馬肉をはじめとしてキジ肉、ヤギ肉、クジラ肉などあまり口にすることの多くない肉類の名前が並んでいます。中でもカエル肉に至っては肉類で唯一100グラムあたりのカロリーが100kcalを切っています。

とは言っても、カロリーが低ければ低いほど良いというのは間違いです。一部の間違ったカロリー摂取ダイエットを除いて、共通理解としてはカロリーはほどほどに、大事なのはPFCバランスであって、具体的にはどれぐらいたんぱく質量を増やせるか、脂質や炭水化物量を抑えられるか、これらの点がみなさん気にしているところだと思います。

肉類を摂取する主な理由も、たんぱく質源と優秀だからであって、いくらカロリーが低くてもたんぱく質が少なければあまり意味はありません。カロリーだけみると優秀そうに見えるカエル肉やそのほかのジビエ系肉類にはどれぐらい三大栄養素が含まれているのでしょうか。次はその具体的な数値を比較していきます。

肉類に含まれるたんぱく質と脂質量を比較

下の表では生肉100グラムあたりに含まれる、カロリー、水分率、たんぱく質、脂質、炭水化物の量を一覧にしています。

上から順にカロリーが高いものから低いものへと並んでいるので、下まで見ていきましょう。

肉の名前 エネルギー(kcal) 水 分 たんぱく質 脂 質 炭水化物
鹿肉(ニホンジカ) 147 kcal 71.4 % 22.6 g 5.2 g 0.6 g
ウサギ肉 146 kcal 72.2 % 20.5 g 6.3 g 微量
ハト肉 141 kcal 71.5 % 21.8 g 5.1 g 0.3 g
牛肉(ヒレ肉) 133 kcal 73.3 % 20.5 g 4.8 g 0.3 g
スズメ肉 132 kcal 72.2 % 18.1 g 5.9 g 0.1 g
豚肉(ヒレ肉) 130 kcal 73.4 % 22.2 g 3.7 g 0.3 g
鶏むね肉 121 kcal 72.8 % 24.4 g 1.9 g 0 g
牛肉(ランプ) 121 kcal 73.8 % 21.6 g 3 g 0.5 g
鶏ささみ肉 114 kcal 73.2 % 24.6 g 1.1 g 0 g
鹿肉(赤しか) 110 kcal 74.6 % 22.3 g 1.5 g 0.5 g
馬肉 110 kcal 76.1 % 20.1 g 2.5 g 0.3 g
キジ肉 108 kcal 75 % 23 g 1.1 g 0.1 g
ヤギ肉 107 kcal 75.4 % 21.9 g 1.5 g 0.2 g
クジラ肉 106 kcal 74.3 % 24.1 g 0.4 g 0.2 g
シチメンチョウ肉 106 kcal 74.6 % 23.5 g 0.7 g 0.1 g
鴨肉(皮なし) 106 kcal 77.2 % 20.1 g 2.2 g 0.2 g
ホロホロ鳥肉 105 kcal 75.2 % 22.5 g 1 g 0.2 g
カエル肉 99 kcal 76.3 % 22.3 g 0.4 g 0.3 g

150kcal以下の肉類のみに限定しているだけあって、上の表にある肉類はどれも平均的にたんぱく質20グラム以上、脂質量が10グラム以下の筋トレ向き食材です。

中でも、たんぱく質が一番多いのが鶏むね肉(24.4g)、脂質が一番低いのがクジラ肉とカエル肉(どちらも0.4g)と優秀な食材の中でもこれらの肉類は際立った数値をほこっています。

特に優秀な食材を下に抜き出してみたので確認してみましょう。

たんぱく質が24グラム以上なのは3種類

鶏むね肉(24.4g)、鳥ささみ肉(24.6g)、クジラ肉(24.1g)

カロリーが150kcal以下の食材でたんぱく質がトップクラスに多いのは鶏むね肉、鳥ささみ肉、クジラ肉の3種類。

鶏むね肉はそのたんぱく質の豊富さで知られていますが、同じくらいクジラ肉にもたんぱく質が含まれていることはあまり知られていないのではないでしょうか。

脂質が1グラム未満なのは4種類

クジラ肉(0.4g)、シチメンチョウ(0.7g)、ホロホロチョウ(1.0g)、カエル肉(0.4g)

同じように今度は脂質の少なさに注目してみると、4つの食材が脂質量で際立った数値を見せています。

ホロホロチョウとシチメンチョウはそれぞれ1gと0.7g、クジラ肉とカエル肉に関しては100グラム中脂質がわずか0.4グラムしか含まれていません。

総合的にみるとクジラ肉が一位

ここまで見てきたカロリー、たんぱく質、脂質を総合すると、あくまで数値の上ですが以下の5種類が満場一致で筋トレ向き食材と言えるでしょう。

肉の名前 エネルギー(kcal) 水 分 たんぱく質 脂 質 炭水化物
鶏むね肉 121 kcal 72.8 % 24.4 g 1.9 g 0 g
鶏ささみ肉 114 kcal 73.2 % 24.6 g 1.1 g 0 g
クジラ肉 106 kcal 74.3 % 24.1 g 0.4 g 0.2 g
シチメンチョウ肉 106 kcal 74.6 % 23.5 g 0.7 g 0.1 g
カエル肉 99 kcal 76.3 % 22.3 g 0.4 g 0.3 g

単純に食材の手に入りやすさや価格、またたんぱく質量で見るのであれば鶏ささみ肉が一番ですが、今回は数値上の1位を決める比較。

すべての要素を考慮すると、もっとも筋トレ・ダイエット向きな食材はたんぱく質・脂質ともにトップクラスのクジラ肉と言えるでしょう。

たんぱく質24.1グラムと脂質0.4グラムはともに驚きの数値です。ついで2位、3位をあげるのであれば、2位カエル肉、3位シチメンチョウ肉と言ったところでしょうか。

いずれの食材も牛・豚・鶏以上の圧倒的な栄養価を誇っています。

魚類トップと肉類トップはどちらが上?

ここで筋トレ向き食材第1位はクジラ肉、2位カエル肉、3位シチメンチョウ肉と決めてしまってもいいのですが、私たち日本人のたんぱく質摂取源には、肉類の他に魚介類があります。

以前別の記事で魚介類最強の筋トレ向き食材を決定したのですが、そこの上位3種と今回決めた肉類上位3種の栄養価を比較して、この際だから肉魚類トップの食材を決めてみます。

魚介類トップ3種類はクロマグロ、ビンチョウマグロ、春カツオの3種。

肉の名前 エネルギー(kcal) 水 分 たんぱく質 脂 質 炭水化物
クロマグロ(赤身) 125 kcal 70.4 % 26.4 g 1.4 g 0.1 g
ビンチョウマグロ(赤身) 117 kcal 71.8 % 26 g 0.7 g 0.2 g
春カツオ 114 kcal 72.2 % 25.8 g 0.5 g 0.1 g
クジラ肉 106 kcal 74.3 % 24.1 g 0.4 g 0.2 g
シチメンチョウ肉 106 kcal 74.6 % 23.5 g 0.7 g 0.1 g
カエル肉 99 kcal 76.3 % 22.3 g 0.4 g 0.3 g

単純にカロリーだけで見ると一番低いのはカエル肉の99kcal。しかし肉魚類に期待されているたんぱく質量を見ると、魚類はどれも25g超え。肉類よりも高タンパクだと分かります。

一番たんぱく質が豊富なクロマグロこそ脂質量が1グラムを超えているものの、ビンチョウマグロと春カツオについては1グラム以下。

春カツオはたんぱく質25.8グラム、脂質0.5グラムのバケモノ食材です。これには肉類最強と言われたクジラ肉やカエル肉でも敵いません。

肉類と魚類のトップ同士を筋トレ向きかどうかで比べるなら、数値の上では魚類の春カツオの方が肉類より優っている結果となります。

まとめ:肉類最強はクジラ肉、ついでカエル肉

今回は肉類でもっとも筋トレ・ダイエット向きな食材を比較調査してきました。結論として最も筋トレ向きな肉類はクジラ肉、カエル肉、シチメンチョウ肉でしたが、魚類まで含まれると、春カツオほどではありませんでした。

今回の内容はあくまで数字上だけの結果ですが、何らかの形で筋トレやダイエットの参考になると幸いです。

*データの参照元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

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