牛乳にもたくさん種類はありますが、牛乳以外にも〇〇乳や〇〇ミルクと名前がついたものは多くあります。
たくさんある〇〇ミルク。その中で栄養やカロリーが高いのはどのミルクなのか、また栄養が少なめ・カロリー低めのミルクはどれか、今回は牛乳、豆乳、ヤギ乳、ココナッツミルクなど名前に乳やミルクがつく飲み物の栄養価を比較していきます。
目次
ミルク系飲み物に含まれるカロリー
名前 | エネルギー(kcal) |
---|---|
ココナッツ ココナッツミルク | 150 kcal |
🥛普通牛乳 | 67 kcal |
調製豆乳 | 64 kcal |
ヤギ乳 | 63 kcal |
🥛加工乳(低脂肪) | 46 kcal |
無調整豆乳 | 46 kcal |
6種類のミルクの中で最もカロリーが高いのはココナッツミルクの150kcalです。
他のミルク類は多くても70kcalに足してないのに対して、ココナッツミルクだけ150kcalとかなりの差がついていることがわかります。
同じミルクと言う名前がついている商品であっても栄養素が大きく異なるのでこの点は気をつけなくてはいけません。
牛乳と豆乳のカロリーはほぼ同じ
名前 | エネルギー(kcal) |
---|---|
🥛普通牛乳 | 67 kcal |
調製豆乳 | 64 kcal |
🥛加工乳(低脂肪) | 46 kcal |
無調整豆乳 | 46 kcal |
注目して欲しいのは牛乳と豆乳の栄養素です。私たちが最もよく飲む普通牛乳のカロリーは100グラム当たり67キロカロリーですが豆乳の中で一般的とされる調整豆乳は、100ミリあたり64キロカロリーと牛乳のカロリーにかなり近くなっています。
同じように、低脂肪牛乳と無調整豆乳(砂糖なし)のカロリーもかなり類似しています。こちらは類似しているというより、同じカロリーです。
特別な栄養素が追加で含まれていたり、栄養素が濃くなっている牛乳や豆乳以外は、
- 普通牛乳と調製豆乳(砂糖入り)のカロリーはほぼ同じ
- 低脂肪牛乳と無調整豆乳(砂糖なし)のカロリーはほぼ同じ
と解釈しても良さそうです。
たんぱく質・脂質・炭水化物の量を比較
名前 | エネルギー(kcal) | 水 分 | たんぱく質 | 脂 質 | 炭水化物 |
---|---|---|---|---|---|
ココナッツ ココナッツミルク | 150 kcal | 78.8 % | 1.9 g | 16 g | 2.8 g |
🥛普通牛乳 | 67 kcal | 87.4 % | 3.3 g | 3.8 g | 4.8 g |
調製豆乳 | 64 kcal | 87.9 % | 3.2 g | 3.6 g | 4.8 g |
ヤギ乳 | 63 kcal | 88 % | 3.1 g | 3.6 g | 4.5 g |
🥛加工乳(低脂肪) | 46 kcal | 88.8 % | 3.8 g | 1 g | 5.5 g |
無調整豆乳 | 46 kcal | 90.8 % | 3.6 g | 2 g | 3.1 g |
より細かい栄養素の内訳を見ていっても、普通牛乳と調整豆乳ではほとんど3大栄養素の含有量に差がありません。タンパク質も脂質も炭水化物もほとんど同じ量が含まれています。
三大栄養素については、牛乳も豆乳も全ての栄養をバランスよく摂取できるので、乳糖不耐症や豆類のアレルギーがないのであれば、牛乳か豆乳かどちらを選んでも栄養価的にはあまり違いはありません。
なお牛乳と豆乳であっても、低脂肪乳と無調整豆乳のどちらを飲もうか迷ってる人は、
- 脂質を減らしたいなら低脂肪牛乳
- 炭水化物を減らしたいなら無調整豆乳
がそれぞれおすすめです。
ココナッツミルクに関しては、100グラム当たりの脂質が16グラムも含まれているので脂質の取りすぎには注意しましょう。脂質が多い割にタンパク質や炭水化物はそれほど含まれていません。
ミクロ栄養素を比較
続いて、ミルク系飲料に含まれるミネラル類とビタミン類の含有量について見ていきます。
名前 | ナトリウム | カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 | マンガン |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ココナッツ ココナッツミルク | 12 mg | 230 mg | 5 mg | 28 mg | 49 mg | 0.8 mg | 0.3 mg | 0.22 mg | 0.59 mg |
🥛普通牛乳 | 41 mg | 150 mg | 110 mg | 10 mg | 93 mg | 0.02 mg | 0.4 mg | 0.01 mg | 微量 |
調製豆乳 | 50 mg | 170 mg | 31 mg | 19 mg | 44 mg | 1.2 mg | 0.4 mg | 0.12 mg | – mg |
ヤギ乳 | 35 mg | 220 mg | 120 mg | 12 mg | 90 mg | 0.1 mg | 0.3 mg | 微量 | 微量 |
🥛加工乳(低脂肪) | 60 mg | 190 mg | 130 mg | 14 mg | 90 mg | 0.1 mg | 0.4 mg | 0.01 mg | 0.01 mg |
無調整豆乳 | 2 mg | 190 mg | 15 mg | 25 mg | 49 mg | 1.2 mg | 0.3 mg | 0.12 mg | 0.23 mg |
牛乳にはカルシウムが豊富に含まれていると言いますが、これはその通りで、カルシウムの列を見ると、普通牛乳でも低脂肪牛乳でも100mgを超えるカルシウムが含まれているのが分かります。
反対に、豆乳は調整豆乳でも無調整豆乳でも、どちらもカルシウムはそれほど多く含まれておらず、牛乳と比較すると3分の1から6分の1程度の含有量しか含まれていません。これはカルシウムだけでなくリンにも同じことがいえます。
鉄分の含有量では豆乳2種類が圧倒的で、どちらも100グラム当たり1.2mgの鉄分が含まれています。牛乳ではほとんど鉄分が摂取できないので必要な栄養素に応じて使い分けをすると良いでしょう。
ビタミン類の含有量を比較
ビタミン類についてもミネラル類の時と同じようなことがいえます。
名前 | レチノール活性当量 | ビタミンD | ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 | ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 | 葉酸 | パントテン酸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ココナッツ ココナッツミルク | 0 μg | 0 μg | 0 μg | 0.01 mg | 0 mg | 0.4 mg | 0.02 mg | 0 μg | 4 μg | 0 mg |
🥛普通牛乳 | 38 μg | 0.3 μg | 2 μg | 0.04 mg | 0.15 mg | 0.1 mg | 0.03 mg | 0.3 μg | 5 μg | 0.55 mg |
調製豆乳 | 0 μg | 0 μg | 6 μg | 0.07 mg | 0.02 mg | 0.2 mg | 0.05 mg | 0 μg | 31 μg | 0.24 mg |
ヤギ乳 | 36 μg | 0 μg | 2 μg | 0.04 mg | 0.14 mg | 0.3 mg | 0.04 mg | 0 μg | 1 μg | 0.39 mg |
🥛加工乳(低脂肪) | 13 μg | 微量 | 微量 | 0.04 mg | 0.18 mg | 0.1 mg | 0.04 mg | 0.4 μg | 微量 | 0.52 mg |
無調整豆乳 | 0 μg | 0 μg | 4 μg | 0.03 mg | 0.02 mg | 0.5 mg | 0.06 mg | 0 μg | 28 μg | 0.28 mg |
例えばビタミンB2は牛乳に多く含まれているものの豆乳系の飲み物にはあまり含まれていません。ビタミンB12についても同じです。
しかし反対に葉酸の含有量に関しては豆乳が牛乳よりも数倍多く含んでいます。
まとめ:カロリーはほぼ同じでもミクロ栄養素は違うので使い分けるべき
このように、タンパク質・脂質・炭水化物などの3大栄養素については豆乳も牛乳もそれぞれ似たり寄ったりの数値が出ていますが、ミクロ栄養素(ビタミン類・ミネラル類)を見るとやはり原材料による違いがハッキリと見えてきます。
牛乳も大豆もどちらも食品の中ではかなり栄養の豊富な食べ物なのでこのページでチェックしてきたそれぞれの食物に多く含まれる栄養素をチェックしつつ、普段摂取するミネラルやビタミンを調整することをおすすめします。
*データの参照元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
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