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根菜類の定義と17品目のカロリー栄養比較:共通して脂質が低く栄養価ではクワイがトップです。

大根やにんじんのような地中に埋まった部分を食べるとされる根菜類(こんさいるい)。

たくさんの種類がある中で根菜類にはどんな野菜があてはまるのか、またその根菜類に該当する野菜のカロリーや栄養価はどれほど高いのか。

以上の点が気になったので、今回は根菜類についてその定義づけをした後に栄養価を見比べていきます。

根菜類の定義(農林水産省の食料需給表では13品目)

辞書で根菜類と調べると、根菜類とは野菜の根や地下茎を食用する野菜と定義づけられています。

ただし、この根菜類の範囲がどこまで該当するかに関しては各行政機関や辞書によっても様々な定義がされているのが現状です。

独立行政法人農畜産業振興機構(alic)が公開する「野菜の定義について」という資料(https://www.alic.go.jp/content/000093223.pdf)において、

野菜の定義は各省庁によって見解が異なるものの、農林水産省が公開する食料需給表では13品目が根菜類として定められています。

・食料自給率は、国内の食料消費が、国内の農業生産でどの程度賄えているかを示す指標で、カロリーベースと生産額ベースの2通りで産出するため、カロリーの高いいも類は、野菜と区分されている。

引用:食料需給表 確報 平成28年度食料需給表 | ファイルから探す | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

カロリーベースで分類を行なっているため食料需給表においては、さつまいもとじゃがいもが根菜類ではなく、いも類として分類されています。

その食料需給表の中で最新の2016年度版にある「推計方法の一般原則、個別品目の推計方法」の5.野 菜 (1) に記載されている、根菜類品目を抜き出したものが、以下の13種類です。

参考:食料需給表 確報 平成28年度食料需給表 利用者のために 推計方法の一般原則、個別品目の推計方法 年度次 | ファイルから探す | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

にんじん、大根、カブ、ごぼう、里芋、レンコン、ヤマノイモ、生姜、わさび、食用ユリ、くわい、ヤマゴボウ、ラディッシュ

ここではまず、以上13品目を農林水産省が定義する根菜類として設定します。

  • 農林水産省の食料需給表では根菜類として13品目が設定されている。
  • 農林水産省の食料需給表ではさつまいもとじゃがいもは根菜類に含まない。

文部科学省の日本食品標準成分表から6品目を追加

なお、これらの13品目は野菜の中でも日本国内における統計調査において数値化されている限られた種類の野菜のみとなっています。しかし、実際の生活シーンを考えると、私たちが口にする根菜類はこれだけではありません。

そこで、これら13品目に加えて、文部科学省が公開している日本食品標準成分表(http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365419.htm)で野菜類に該当する生野菜173品目(野菜類362品目から茹で野菜や加工済みの野菜を除いた数値)の中から、根菜類に該当する6品目を今回の栄養比較調査では追加することとします。

日野菜 根、ミニキャロット、ビーツ、京にんじん、ホースラディッシュ

日本食品標準成分表に関するQ&A(http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/__icsFiles/afieldfile/2017/02/22/QA_2015.pdf)によると、

収載食品は、文部科学省の科学技術・学術審議会資源調査分科会食品成分委員会(有識者で構成)において、日本で日常摂取されている食品を、流通量や時代による食品の変化などを踏まえて、選んでいます。

引用:日本食品標準成分表に関するQ&A

日本食品標準成分表に掲載されている食品は日本で日常摂取されている食品を選んでいるとのことなので、農林水産省が定めた13品目に加えて、下記5品目を合わせた合計18種類※の根菜類を今回は比較対象として栄養調査していきます。

にんじん、大根、カブ、ごぼう、里芋、レンコン、ヤマノイモ、生姜、わさび、食用ユリ、くわい、ヤマゴボウ※、ラディッシュ(13種類) + 日野菜 根、ミニキャロット、ビーツ、京にんじん、ホースラディッシュ(5種類)

※ヤマゴボウについては、日本食品標準成分表に栄養素の記載がなかったため、今回の比較調査では見送ります。

文部科学省の日本食品標準成分表でもさつまいもとじゃがいもはいも類として定義

なお、さつま芋・じゃがいもについては、「野菜の定義について」(https://www.alic.go.jp/content/000093223.pdf)によると、総務省が公表する家庭調査では上記2品目も根菜類として定義されているようですが、ここでは、

  • 農業や食品についてを管轄する農林水産省がいも類として分類している点
  • 農林水産省と文部科学省の2省庁がいも類として分類している点

以上2点を踏まえて、根菜類に芋類を含まないこととします。

なお、芋類(さつま芋・じゃがいも)それぞれの栄養成分は下記ページにて確認できます。

根菜類17種類のカロリー・三大栄養素比較

食品名 エネルギー(kcal) 水 分 たんぱく質 脂 質 炭水化物 食物繊維総量
ラディッシュ 15 kcal 95.3 g 0.8 g 0.1 g 3.1 g 1.2 g
大根 18 kcal 94.6 g 0.5 g 0.1 g 4.1 g 1.4 g
日野菜 根 19 kcal 92.5 g 1 g 微量 4.7 g 3 g
カブ 20 kcal 93.9 g 0.7 g 0.1 g 4.6 g 1.5 g
生姜 30 kcal 91.4 g 0.9 g 0.3 g 6.6 g 2.1 g
ミニキャロット 32 kcal 90.9 g 0.7 g 0.2 g 7.5 g 2.7 g
にんじん 39 kcal 89.1 g 0.7 g 0.2 g 9.3 g 2.8 g
ビーツ 41 kcal 87.6 g 1.6 g 0.1 g 9.3 g 2.7 g
京にんじん 44 kcal 87.3 g 1.8 g 0.2 g 9.6 g 3.9 g
ゴボウ 65 kcal 81.7 g 1.8 g 0.1 g 15.4 g 5.7 g
レンコン 66 kcal 81.5 g 1.9 g 0.1 g 15.5 g 2 g
ホースラディッシュ 79 kcal 77.3 g 3.1 g 0.3 g 17.7 g 8.2 g
わさび 88 kcal 74.2 g 5.6 g 0.2 g 18.4 g 4.4 g
ヤマノイモ(自然薯) 121 kcal 68.8 g 2.8 g 0.7 g 26.7 g 2 g
ユリ根 125 kcal 66.5 g 3.8 g 0.1 g 28.3 g 5.4 g
くわい 126 kcal 65.5 g 6.3 g 0.1 g 26.6 g 2.4 g

17種類の中でもカロリーは多岐に及んでいることが分かります。一番カロリーが低いのは、ラディッシュの15kcal。一番カロリーが高い根菜類はくわいの126kcalとなっています。一口に根菜類と言っても、これだけ差が大きく開いているとは驚きました。

三大栄養素であるたんぱく質、脂質、炭水化物の含有量を見比べてもその差は歴然です。例えば大根が0.5gのたんぱく質しか含んでいないのに対して、くわいはその10倍以上の6.3gのたんぱく質を含んでいます。

共通して言えるのは、脂質量の低さでしょうか。最も多いヤマノイモ(自然薯)でも100gあたり0.7gしか脂質が含まれていません。根菜類で脂質の多いものはかなり少ないと言えそうです。

また、食物繊維の量も他の食材と比べて比較的含有量が多いことも根菜類の特徴としてあげられます。一番多いごぼうでは100gあたり5.7gとかなりの食物繊維量をほこっています。

ビタミン・ミネラル含有量の比較

食品名 ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム リン 亜鉛 マンガン
ラディッシュ 8 mg 220 mg 21 mg 11 mg 46 mg 0.3 mg 0.1 mg 0.02 mg 0.05 mg
大根 19 mg 230 mg 24 mg 10 mg 18 mg 0.2 mg 0.2 mg 0.02 mg 0.04 mg
日野菜 根 10 mg 480 mg 130 mg 21 mg 51 mg 0.8 mg 0.2 mg 0.04 mg 0.17 mg
カブ 5 mg 280 mg 24 mg 8 mg 28 mg 0.3 mg 0.1 mg 0.03 mg 0.06 mg
生姜 6 mg 270 mg 12 mg 27 mg 25 mg 0.5 mg 0.1 mg 0.06 mg 5.01 mg
ミニキャロット 15 mg 340 mg 30 mg 8 mg 22 mg 0.3 mg 0.2 mg 0.05 mg 0.12 mg
にんじん 28 mg 300 mg 28 mg 10 mg 26 mg 0.2 mg 0.2 mg 0.05 mg 0.12 mg
ビーツ 30 mg 460 mg 12 mg 18 mg 23 mg 0.4 mg 0.3 mg 0.09 mg 0.15 mg
京にんじん 11 mg 540 mg 37 mg 11 mg 64 mg 0.4 mg 0.9 mg 0.09 mg 0.15 mg
ゴボウ 18 mg 320 mg 46 mg 54 mg 62 mg 0.7 mg 0.8 mg 0.21 mg 0.18 mg
レンコン 24 mg 440 mg 20 mg 16 mg 74 mg 0.5 mg 0.3 mg 0.09 mg 0.78 mg
ホースラディッシュ 1 mg 510 mg 110 mg 65 mg 58 mg 1 mg 2.3 mg 0.19 mg 0.4 mg
わさび 24 mg 500 mg 100 mg 46 mg 79 mg 0.8 mg 0.7 mg 0.03 mg 0.14 mg
自然薯 6 mg 550 mg 10 mg 21 mg 31 mg 0.8 mg 0.7 mg 0.21 mg 0.12 mg
ユリ根 1 mg 740 mg 10 mg 25 mg 71 mg 1 mg 0.7 mg 0.16 mg 0.96 mg
くわい 3 mg 600 mg 5 mg 34 mg 150 mg 0.8 mg 2.2 mg 0.71 mg 0.13 mg

ミネラル類の含有量を比較すると面白いことがわかります。それは、ミネラル類の項目ごとに含有量トップの野菜が入れ替わっていること。

普通なら、栄養価の高い食品が各栄養素の含有量ランキングトップを独占するのですが、ここではカリウムならユリ根、カルシウムなら日野菜、マグネシウムならごぼう、といった具合にそれぞれの野菜に違った成分が多く含まれています。

個人的に驚いたのはマンガンにおける生姜の数値です。他が0.1〜多くて1mgのところを生姜だけ5.1mgとなっています。

ビタミン類の含有量を比較

食品名 α-トコフェロール β-トコフェロール ビタミンK ビタミンB1 ビタミンB2 ナイアシン ビタミンB6 葉酸 パントテン酸 ビオチン ビタミンC
ラディッシュ 0 mg 0 mg 1 µg 0.02 mg 0.02 mg 0.1 mg 0.07 mg 53 µg 0.18 mg – µg 19 mg
大根 0 mg 0 mg 微量 0.02 mg 0.01 mg 0.3 mg 0.04 mg 34 µg 0.12 mg 0.3 µg 12 mg
日野菜 根 0.7 mg 0.1 mg 93 µg 0.05 mg 0.13 mg 0.7 mg 0.14 mg 92 µg 0.18 mg – µg 52 mg
カブ 0 mg 0 mg 0 µg 0.03 mg 0.03 mg 0.6 mg 0.08 mg 48 µg 0.25 mg – µg 19 mg
生姜 0.1 mg 微量 0 µg 0.03 mg 0.02 mg 0.6 mg 0.13 mg 8 µg 0.21 mg 0.7 µg 2 mg
ミニキャロット 0.6 mg 0 mg 13 µg 0.04 mg 0.03 mg 0.6 mg 0.1 mg 32 µg 0.41 mg – µg 4 mg
にんじん 0.4 mg 微量 17 µg 0.07 mg 0.06 mg 0.8 mg 0.1 mg 21 µg 0.37 mg – µg 6 mg
ビーツ 0.1 mg 0 mg 0 µg 0.05 mg 0.05 mg 0.3 mg 0.07 mg 110 µg 0.31 mg – µg 5 mg
京にんじん 0.5 mg 0 mg 2 µg 0.07 mg 0.05 mg 1 mg 0.12 mg 110 µg 0.32 mg – µg 8 mg
ゴボウ 0.6 mg 0 mg 微量 0.05 mg 0.04 mg 0.4 mg 0.1 mg 68 µg 0.23 mg 1.3 µg 3 mg
レンコン 0.6 mg 微量 0 µg 0.1 mg 0.01 mg 0.4 mg 0.09 mg 14 µg 0.89 mg 2.9 µg 48 mg
ホースラディッシュ 0 mg 0 mg 0 µg 0.1 mg 0.1 mg 0.5 mg 0.23 mg 99 µg 0.32 mg 5.5 µg 73 mg
わさび 1.4 mg 0 mg 49 µg 0.06 mg 0.15 mg 0.6 mg 0.32 mg 50 µg 0.2 mg 3.5 µg 75 mg
自然薯 4.1 mg 0 mg 0 µg 0.11 mg 0.04 mg 0.6 mg 0.18 mg 29 µg 0.67 mg 2.4 µg 15 mg
ユリ根 0.5 mg 0 mg 0 µg 0.08 mg 0.07 mg 0.7 mg 0.12 mg 77 µg 0 mg 1.6 µg 9 mg
くわい 3 mg 微量 1 µg 0.12 mg 0.07 mg 1.9 mg 0.34 mg 140 µg 0.78 mg 7.2 µg 2 mg

ミネラル類と同じようにビタミン類でも項目ごとに含有量トップの野菜が入れ替わっています。

全体を俯瞰してみると、カロリーや三大栄養素の豊富さで一位だったくわいがこのビタミン類でも栄養価が高水準ということが分かりますね。

まとめ:根菜類でもっとも高カロリーな野菜はくわい

以上、根菜類と定義される野菜のカロリーと栄養素を見比べてみました。

一口に根菜類といってもこれだけ栄養素に違いがあることを表にするとよく理解できるので個人的にも良い取り組みとなりました。それぞれの野菜のデータは各ページで確認できるのでお時間がある人は試してみてください。

*データの参照元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

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