パンに塗ったりヨーグルトにかけたりと蜂蜜やメープルシロップはどこの家庭でもよく使われる食材です。
よく口にするからこそ、気になるのはその栄養素やカロリー。今回は同じようなカテゴリーの食材である蜂蜜、メープルシロップのカロリーや栄養素について比較していきます。関連食材として黒蜜と水あめも追加してみました。
目次
蜂蜜とメープルシロップのカロリーと三大栄養素を比較
食品名 | カロリー | 水分量 | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物(糖質) |
蜂蜜 | 294 kcal | 20 g | 0.2 g | 0 g | 79.7 g |
メープルシロップ | 257 kcal | 33 g | 0.1 g | 0 g | 66.3 g |
黒蜜 | 199 kcal | 46.5 g | 1 g | 0 g | 50.5 g |
水あめ | 328 kcal | 15 g | 0 g | 0 g | 85 g |
上にあげた4つの食品の中で一番カロリーが高いのは水あめ、低カロリーなのは黒蜜です。
ただし、4食品のカロリーの差は水分量の違いでしかありません。水分が多く入っていればカロリーは低く、水分が少ないもののカロリーが高くなります。
いずれの食品についても、糖類ということもあって脂質がまったく含まれていないのは嬉しいですね。
蜂蜜の方がメープルシロップよりも約30kcalカロリーが高い
蜂蜜とメープルシロップのカロリーは100gあたり294kcalと257kcalで蜂蜜の方が30kcalほど高カロリーです。
- 蜂蜜:294 kcal
- メープルシロップ:257 kcal
ただ、上の数値は100gあたりの比較です。
私たちが普段の食事で蜂蜜やメープルシロップを食べるときに使う量は多くても1回30g程度なので、そう考えると一食あたりのカロリーの差は10kcalぐらいしか変わりません。
よっぽど厳密にカロリー摂取量を決めている人でなければ、蜂蜜でもメープルシロップでも好きな方をどうぞというのが個人的な感想です。
ビタミン・ミネラル類は黒蜜の勝ち
続いて、ビタミン・ミネラル類の含有量を見比べてみます。
カロリーについては1回の摂取量あたりではほとんど変わらなかった蜂蜜とメープルですが、ビタミン・ミネラルには顕著な違いが見られました。
まずは主要なミネラル類から見ていきます。
黒蜜>メープル>蜂蜜の順でミネラル類が多い
食品名 | ナトリウム | カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 | 亜鉛 | 銅 | マンガン |
蜂蜜 | 6 mg | 18 mg | 1 mg | 1 mg | 4 mg | 1 mg | 1 mg | 0.05 mg | – |
メープルシロップ | 1 mg | 230 mg | 75 mg | 18 mg | 1 mg | 0.4 mg | 1.5 mg | 0.01 mg | 2.01 mg |
黒蜜 | 15 mg | 620 mg | 140 mg | 17 mg | 17 mg | 2.6 mg | 0.3 mg | 0.14 mg | – |
水あめ | Tr | 0 mg | Tr | 0 | 1 mg | 0.1 mg | 0 mg | Tr | 0.01 mg |
ミネラルについては蜂蜜とメープルシロップの差が顕著に確認できます。
カリウムについては、蜂蜜の12倍、カルシウムは蜂蜜の75倍含まれています。
- 蜂蜜:カリウム18mg、カルシウム1mg、マグネシウム1mg
- メープルシロップ:カリウム230mg、カルシウム75mg、マグネシウム18mg
メープルシロップよりも黒蜜のミネラル成分の高さが顕著
ただ、これはメープルシロップのミネラル類が特段多いというわけではなく、むしろ蜂蜜にミネラル類が少ないと言ったほうが正確です。
事実、黒蜜に目をやると、メープルシロップ以上に多くのミネラル類が含まれていることがわかります。
黒蜜はもともと栄養価の高い黒糖に水分を加えたものなので、これだけ多くのミネラル類を含有しているようです。
もっとも、大事なのは適量摂取なので、ミネラル類を豊富に含んでいる=健康にいいとは結論づけられませんが、それでも黒蜜のミネラル類の高さは注目に値します。
ビタミン類は顕著な違いなし
食品名 | ビタミンB1 | ビタミンB2 | ナイアシン | ビタミンB6 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン |
蜂蜜 | Tr | 0.01 mg | 0.1 mg | – | 1 μg | 0.05 mg | 0.5 μg |
メープルシロップ | Tr | 0.02 mg | Tr | Tr | 1 μg | 0.13 mg | 0.1 μg |
黒蜜 | 0.03 mg | 0.04 mg | 0.5 mg | 0.41 mg | 6 μg | 0.78 mg | 18.9 μg |
水あめ | 0 mg | 0 mg | 0 mg | 0 mg | 0 μg | 0 mg | 0 μg |
顕著な違いが見られたミネラル類と異なり、ビタミン類については、蜂蜜とメープルシロップとで大きな違いは見られません。
目立った数値としては、黒蜜のビオチンの含有量が高いことでしょうか。ビオチンはビタミンHとも呼ばれる水溶性のビタミンで、落花生やヘーゼルナッツのような種子類に多く含まれる栄養素です。
まとめ:カロリーの差は気にするほどではない
- 蜂蜜とメープルシロップに大きなカロリーの差はない
- 同カテゴリーなら黒蜜が低カロリー
- ミネラル類の含有量はメープルシロップの方が多い
- ビタミン・ミネラルが多いのは黒蜜
以上をまとめると、蜂蜜もメープルシロップも神経質になるほど三大栄養素については違いがないので、個人の好みを優先しても問題ありません。
ビタミンやミネラル類のようなミクロ栄養素に目をやると、メープルシロップの方が蜂蜜よりも栄養が多く含まれています。ただ、それを上回るのが黒蜜です。
*データの参照元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
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