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【部位別】国産牛肉・和牛と輸入牛肉の部位ごとの栄養素・カロリーを比較:一番カロリーが低いのは輸入牛のヒレ肉です。

今回調査・比較していくのはみんな大好き牛肉。お肉の王様とも言うべき人気と味ですが、ロースやタン、はらみなど部位の名称が多すぎて、どれがどの部分なのか、どの部位がヘルシーなのか。このような疑問を抱く人も多いのではないでしょうか。

今回は私たちが普段から食べることの多い牛肉の部位ごとに分けて、

  • カロリー
  • 三大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物)

を比較したのでその結果を紹介します。

牛肉には国産牛・和牛・輸入牛があります

本題に入る前に共有しておきたい情報として、牛肉と一口に言ってもそれが国産牛なのか、国産牛の中の和牛なのか、海外から輸入された輸入牛なのかによって栄養価が異なります。

  • 国産牛:国内で飼育されている牛
  • 和牛:黒毛和種や銘柄牛などの高級肉
  • 輸入牛:アメリカ・オーストラリアなどから輸入される牛

国産牛は国内で飼育されている一般的な牛、和牛はその中でも特別な種類、そして輸入牛はその名の通り海外から輸入された種を指します。

よく、和牛はお肉の中にサシが入っていて脂身と赤身のバランスがいいと人気ですが、脂身が多い分、脂質の量やカロリーは他の種類と比べて多めです。

部位名 カロリー
肩肉(和牛) 286 kcal
肩肉(国産牛) 257 kcal
肩肉(輸入牛) 180 kcal

この表は100グラムあたりに含まれるカロリー量の比較です。和牛が最もカロリーが高く、ついで国産牛、一番カロリーが低いのは輸入牛ということが分かります。

基本的に輸入牛のカロリーが一番低いと覚えておきましょう。

今回の調査では3種類すべてのデータを利用しているので、スーパーで牛肉を選ぶときはこちらも参考にしてみてください。それでは部位ごとの栄養比較に移ります。

比較する部位は9種類+臓器10種類

肩肉、肩ロース、リブロース、サーロイン、カルビ(バラ肉)、もも肉、外もも肉、ランプ、ヒレ肉

栄養比較を行う牛肉の部位は上記の9種類です。この9種類に加えてレバーやハツ、はらみなどの内臓系部位を後ほど追加して比較することとします。まずは9種類の部位のカロリーから。

分かりやすいように一番最初は輸入牛の部位のみを比較します。

牛肉の部位別カロリー比較(輸入牛肉の場合)

各部位の生肉100グラムあたりにどれだけカロリーが含まれているかを多い順に並べたものが下の表です。

部位名 エネルギー(kcal)
バラ肉(カルビ) 371 kcal
サーロイン 298 kcal
肩ロース 240 kcal
ランプ 234 kcal
リブロース 231 kcal
外もも 215 kcal
肩肉 180 kcal
もも肉 165 kcal
ヒレ肉 133 kcal

一番カロリーが高いのはカルビの371kcalで、一番低カロリーなのはヒレ肉の133kcalとなっています。同じ牛肉でも部位によってカロリーが3倍ほど違うので、牛肉=カロリーが高いも、牛肉=カロリーが低いも部位次第です。

ヒレ肉の他にも、もも肉や肩肉はそれほどカロリーが高くないのでカロリー制限をしている人にはおすすめです。

ちなみに上の表のデータは肉についている脂を除去していない状態なので、脂肪を自分で落とせばさらにカロリーは低くなります(脂肪分に含まれる脂質によるカロリーが高いため)。

輸入牛・国産牛・和牛のカロリーと栄養素

ここからは輸入牛・国産牛・和牛の順番でそれぞれの部位(例:国産牛のリブロース、和牛の肩肉)に含まれる、

  • カロリー
  • 水分率
  • たんぱく質
  • 脂質
  • 炭水化物

の量を見ていきます。

牛肉の種類・部位によってカロリーが大きく異なるのでここで見比べてみてください。

輸入牛のカロリーは比較的低め

輸入牛の部位別カロリーと三大栄養素
部位名 エネルギー(kcal) 水 分 たんぱく質 脂 質 炭水化物
バラ肉(カルビ) 371 kcal 51.8 % 14.4 g 32.9 g 0.2 g
サーロイン 298 kcal 57.7 % 17.4 g 23.7 g 0.4 g
肩ロース 240 kcal 63.8 % 17.9 g 17.4 g 0.1 g
ランプ 234 kcal 63.8 % 18.4 g 16.4 g 0.4 g
リブロース 231 kcal 63.8 % 20.1 g 15.4 g 0.4 g
外もも 215 kcal 65.8 % 18.7 g 14.3 g 0.3 g
肩肉 180 kcal 69.4 % 19 g 10.6 g 0.1 g
もも肉 165 kcal 71.4 % 19.6 g 8.6 g 0.4 g
ヒレ肉 133 kcal 73.3 % 20.5 g 4.8 g 0.3 g

輸入牛は国産牛・和牛に比べて全体のカロリーが低めです。ヒレ肉やもも肉、リブロースなどはたんぱく質がとくに豊富なので筋トレをしている人にはおすすめです。特にヒレ肉は脂質が4.8gしか含まれていないのでダイエット向きの食材でもあります。

一番カロリーが高いカルビには脂質が32.9gと30グラム以上も含まれているので脂質の取りすぎには注意しましょう。

国産牛のカロリーはやや高め

国産牛の部位別カロリーと三大栄養素
肉の部位名 エネルギー(kcal) 水 分 たんぱく質 脂 質 炭水化物
バラ肉(カルビ) 426 kcal 47.4 % 12.8 g 39.4 g 0.3 g
リブロース 409 kcal 47.9 % 14.1 g 37.1 g 0.2 g
サーロイン 334 kcal 54.4 % 16.5 g 27.9 g 0.4 g
肩ロース 318 kcal 56.4 % 16.2 g 26.4 g 0.2 g
肩肉 257 kcal 62.3 % 16.8 g 19.6 g 0.4 g
ランプ 248 kcal 62.1 % 18.6 g 17.8 g 0.6 g
外もも 233 kcal 64 % 18.2 g 16.3 g 0.6 g
もも肉 209 kcal 65.8 % 19.5 g 13.3 g 0.4 g
ヒレ肉 195 kcal 67.3 % 20.8 g 11.2 g 0.5 g

日本で飼育された牛肉を総称する国産牛は全体的に輸入牛よりもカロリー・脂質が多め。たんぱく質が少ない分、脂質が輸入牛よりも増えているので食べ過ぎには気をつけてください。

国産牛のヒレ肉は輸入牛とは違って脂質が11.2グラムとやや含まれている点にも注意です。ヒレ肉=脂質が少なめなのは輸入牛に限った話なのです。

和牛のカロリーは高め:脂質に注意

和牛の部位別カロリーと三大栄養素
部位名 エネルギー(kcal) 水 分 たんぱく質 脂 質 炭水化物
リブロース 573 kcal 34.5 % 9.7 g 56.5 g 0.1 g
バラ肉(カルビ) 517 kcal 38.4 % 11 g 50 g 0.1 g
サーロイン 498 kcal 40 % 11.7 g 47.5 g 0.3 g
肩ロース 411 kcal 47.9 % 13.8 g 37.4 g 0.2 g
ランプ 347 kcal 53.8 % 15.1 g 29.9 g 0.4 g
肩肉 286 kcal 58.8 % 17.7 g 22.3 g 0.3 g
外もも 265 kcal 60.8 % 17.8 g 20 g 0.5 g
もも肉 259 kcal 61.2 % 19.2 g 18.7 g 0.5 g
ヒレ肉 223 kcal 64.6 % 19.1 g 15 g 0.3 g

和牛のカロリーはかなり高め。その理由は脂質の量を見てもらえるとすぐに分かります。一番多いリブロースでは56.5g。なんと重量の半分以上が脂質なのです。

一番カロリーの低いヒレ肉でも223kcal。普段和牛のヒレ肉を食べることはあまりないと思いますが、脂質やカロリー量に気をつけている人は食べ過ぎないように注意です。

牛の臓器類(レバー・ハツなど)のカロリー・栄養

最後におまけ情報として、牛肉のそのほかの部位。例えばたんやレバー、ハツなどの部位に含まれるカロリーと栄養価を紹介します。

肉の部位名 エネルギー(kcal) 水 分 たんぱく質 脂 質 炭水化物
テール(尾) 492 kcal 40.7 % 11.6 g 47.1 g 微量
たん 356 kcal 54 % 13.3 g 31.8 g 0.2 g
はらみ(横隔膜) 301 kcal 58.9 % 14.9 g 25.2 g 0.3 g
ひも(小腸) 287 kcal 63.3 % 9.9 g 26.1 g 0 g
しまちょう(大腸) 162 kcal 77.2 % 9.3 g 13 g 0 g
ハツ 142 kcal 74.8 % 16.5 g 7.6 g 0.1 g
レバー 132 kcal 71.5 % 19.6 g 3.7 g 3.7 g
まめ(じん臓) 131 kcal 75.7 % 16.7 g 6.4 g 0.2 g
てっぽう(直腸) 115 kcal 80.7 % 11.6 g 7 g 0 g
せんまい(第三胃) 62 kcal 86.6 % 11.7 g 1.3 g 0 g

臓器系は多種多様なので一概にこんな傾向があるとは言いにくいのですが、例えばタンはヘルシーで淡白なイメージを覚える人もいるかもしれませんが、実際は30グラム以上の脂質を含んでいます。

反対にレバーやハツはかなり脂質が低い部位です。レバーにはたんぱく質も多く含まれているので筋トレの食事面からみると優秀な食材と言えるでしょう。

まとめ:ヘルシーな部位は輸入牛のヒレ肉

今回は3種類の牛肉のカロリー・栄養素を部位別に確認してきました。和牛のカロリーが高いことや輸入牛のカロリーが低いことは意外だったのではないでしょうか。

*データの参照元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

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