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青魚4種類(鯵・鰯・鯖・サンマ)のカロリーとたんぱく質・脂質など栄養素の量を比較:サンマの脂質に注意

お寿司屋さんでも食卓でも食べることの多い青魚(あおざかな)。マグロなどの大型魚に比べて比較的価格もお手頃なのでよく食べられているイメージがあります。

でも栄養面から見たときに、青魚は一括りにするのが難しいぐらい魚の種類によって栄養価が異なります。ある魚は脂が多かったり、ある魚はミクロ栄養素が多かったりと、その栄養価は千差万別。今回はよく口にはしているけど、あまり詳しく知らない青魚の栄養素をアジ・イワシ・サバ・サンマのデータをもとに比較・調査したのでその結果を紹介します。

サンマのカロリーはアジの2倍以上

魚の名前 エネルギー(kcal)
マアジ 126 kcal
マイワシ 169 kcal
マサバ 247 kcal
サンマ 297 kcal

同じ青魚としてジャンル分けされる魚でも一番カロリーが多いサンマ(297kcal )とカロリーの低いマアジ(126kcal)とでは2倍以上のカロリー差があります。

4種類の魚を見比べると、アジとイワシが比較的カロリーの低い魚、サバとサンマが比較的高カロリーな魚と言うことができそうです。ちなみに他の魚がどれぐらいのカロリーがあるかというと、例えばマグロの赤身が93kcal、サーモンが237kcal、うなぎだと255kcalあります(いずれも生の場合)。

こうして比較すると、同じ魚の中でもマアジ・マイワシは普通のカロリー、マサバ・サンマはやや高めのカロリーを持つ魚と位置付けることができます。では、同じ青魚の中でサバとサンマのカロリーが高い理由は何故なのでしょうか。その理由を明らかにするためにカロリーの元となっている三大栄養素の含有量を見ていくことにします。

青魚に含まれる三大栄養素の量

魚の名前 エネルギー(kcal) 水 分 たんぱく質 脂 質 炭水化物
マアジ 126 kcal 75.1 % 19.7 g 4.5 g 0.1 g
マイワシ 169 kcal 68.9 % 19.2 g 9.2 g 0.2 g
マサバ 247 kcal 62.1 % 20.6 g 16.8 g 0.3 g
サンマ 297 kcal 57.7 % 17.6 g 23.6 g 0.1 g

三大栄養素はたんぱく質、脂質、炭水化物の3つを指す言葉です。たんぱく質と炭水化物は1グラムあたり4kcal、脂質なら1グラム9kcalといった具合に、脂質のほうが1グラムあたりのカロリーが多い計算となるので、脂質の多い食べ物はカロリーの高い傾向にあります。チーズなナッツ類のカロリーが高いのは脂質が高いからですね。

青魚に含まれる三大栄養素について見ていくと、いずれの魚に関してもタンパク質が20グラム近くと高い傾向にあります。たんぱく質は3台をその中でも1番摂取しにくい栄養素なのでこういった形で魚を食べると効率的に栄養摂取できます。

脂質に関しては、あじといわしに比べてサバとさんまの脂質はかなり高めです。さんまに関しては100グラムあたり23.6グラムが必須なのでサンマの4分の1は脂質ということになります。たんぱく質よりも脂質の方が多い食材なので一度に食べ過ぎるとカロリーの過剰摂取になることもあります。

肉類・魚類全般に言えるように、上記の魚には炭水化物はほとんど含まれていません。最近は糖質オフダイエットや低炭水化物ダイエットが流行っていますが、単純に炭水化物・糖質を取りたくないのであれば、こういった魚や肉を中心に食べる必要があります。

サバに含まれる脂質は良い脂質?

魚の名前 脂 質 飽和脂肪酸 一価不飽和脂肪酸 多価不飽和脂肪酸
マアジ 4.5 g 1.1 g 1.05 g 1.22 g
マイワシ 9.2 g 2.55 g 1.86 g 2.53 g
マサバ 16.8 g 4.57 g 5.03 g 2.66 g
サンマ 23.6 g 4.06 g 10.01 g 4.39 g

上で説明したようにサバとサンマには多くの脂質が含まれています。脂質=油といったイメージから、脂質に対してあまりいいイメージを持っていない人も多いかもしれません。ただし、魚類、特に青魚に含まれている脂質の多くは、不飽和脂肪酸に分類される常温で液体状の脂でフィッシュオイルとも呼ばれるような、体に良い脂質です。

もちろん取りすぎはいけませんが、それと同じくらい過剰な制限もマイナスの結果をもたらす場合があるため、適量摂取するようにしましょう。

青魚に含まれるミネラル類

魚の名前 ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム リン 亜鉛 マンガン
マアジ 130 mg 360 mg 66 mg 34 mg 230 mg 0.6 mg 1.1 mg 0.07 mg 0.01 mg
マイワシ 81 mg 270 mg 74 mg 30 mg 230 mg 2.1 mg 1.6 mg 0.2 mg 0.04 mg
マサバ 110 mg 330 mg 6 mg 30 mg 220 mg 1.2 mg 1.1 mg 0.12 mg 0.01 mg
サンマ 130 mg 190 mg 26 mg 26 mg 170 mg 1.3 mg 0.8 mg 0.12 mg 0.02 mg

青魚4種類に含まれるミネラル類を一覧で比較しました。多くの項目で含まれている栄養素の量はそれほど変わりませんが、カルシウムと鉄分の2点だけは注目に値します。

まずカルシウムについて。魚類は比較的カルシウムが多く含まれているイメージがあると思います。しかし上の表を見ると、アジ・イワシに60mg以上、サンマには26mgのカルシウムが含まれているのに対して、マサバには100gあたり6mgしかカルシウムが含まれていません。

魚だったら何でもカルシウムが多いというわけではなく、どの魚にどの栄養素が多く含まれているかをあらかじめ知っておくことが大切ですね。

鉄分についてはマイワシが他の魚の2〜3倍ほど多く含んでいます。

ビタミン類の含有量を比較

魚の名前 ビタミンD ビタミンB1 ビタミンB2 ナイアシン ビタミンB6 ビタミンB12 葉酸 ビオチン
マアジ 8.9 μg 0.13 mg 0.13 mg 5.5 mg 0.3 mg 7.1 μg 5 μg 3.3 μg
マイワシ 32 μg 0.03 mg 0.39 mg 7.2 mg 0.49 mg 15.7 μg 10 μg 15 μg
マサバ 5.1 μg 0.21 mg 0.31 mg 11.7 mg 0.59 mg 12.9 μg 11 μg 4.9 μg
サンマ 14.9 μg 0.01 mg 0.27 mg 7.1 mg 0.51 mg 15.4 μg 14 μg 7.1 μg

ビタミンDや葉酸などに代表されるビタミン類。その含有量を一覧にしてみると、数十倍といった数値の違いこそないものの、栄養素によっては2〜10倍ほど他の魚より特定の栄養が多い成分が散見されます。

例えばビタミンD、マイワシにはマサバの6倍近くのビタミンDが含まれています。反対にビタミンB1についてはマサバがマイワシに比べて7倍の含有量です。このように同じ青魚でも栄養素の大小が顕著なため、青魚=栄養価が高いといった認識は改める必要がありそうです。

まとめ:青魚は脂質の含有量に注意する

今回は青魚4種類の栄養価について比較してきました。

どれも日常的に食べる量が多い魚なので、ここで手にした栄養情報をもとに、適量摂取を心がけて普段の食事に活かしていただけると幸いです。

*データの参照元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

2 Comments

うえむら としお

青魚はどれも栄養価高いイメージ多く食べていましたが何でも程々に食する事が大事だとと言うことを認識しました。

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